バターフィールド基金

バターフィールド基金

グレイトブリテン・ササカワ財団は1985年に日本と英国間の各分野における活動を助成し、相互理解を 育成するために設立した財団です。

バターフィールド・オブ・ステッチフォード卿は財団の元理事及び、理事長/総裁でした。また、ロンドン・ガイズ病院の実験医学教授、ケンブリッジの欽定講座医学教授でもあり、ケンブリッジ大学の副学長でもありました。彼の専門の医学分野は糖尿病と新陳代謝で、同時に一般内科医師として活躍され、日本の慶應義塾大学の名誉博士号を受賞しておられます。

当財団では2000年7月に死去されたバターフィールド卿を記念するための基金を設け、日英交流の医学分野における調査及び実施の研究を助成致します。その助成条件は下記の通りです。

目的

日英における医療研究者や医師による日英共同交流、促進を意図するものです。日英の医学分野に携わる人々による医学調査研究交流のための日英共同プロジェクト交通費、生活費、あるいは経費を助成します。これらの共同研究プロジェクトに関わる旅費、滞在費などが助成の対象となりますが実験に関わる消耗品の購入費などは対象外となりますのでご注意ください。日英共同研究実施のための日英相互訪問1回について助成支援する場合がほとんどです。尚、これらのプロジェクトは必ず日英両国の機関による共同事業であることが必要です。

資格

申請者は既存の研究記録を提示する必要があります。また、その考察が公表できる比較研究であり、保健関連分野の開業医や管理者、介護者やその他関係機関等に寄与することが必要です。

対象となる研究分野

調査及び共同研究の内容については特に制限はありません。英国、日本の利益になる案件であれば可とします。その分野は公衆衛生、健康教育、老化に関する遺伝学の研究、緩和ケア、幹細胞技術、精神医学、薬物研究、癌治療、コミュニティ・ヘルス・ケアなど、様々な研究内容が対象となります。

助成額

原則として助成額は1件につき約10,000ポンドまでとします。継続事業については最長3年までとなります。比較的小さな事業や例外的に規模の大きな事業についても検討可能ですので、一度お問い合わせ下さい。また日英両国の専門家による学会への参加や書物の出版などについては、バターフィールド基金ではなく通常の助成でも受け付けています。

英国国立衛生研究所(NIHR)

グレイトブリテン・ササカワ財団は現在、バターフィールド基金の非商業的パートナー団体として英国の国立衛生研究所(NIHR)に登録されているため、バターフィールド基金の支援対象となったプロジェクトはNIHR臨床研究ネットワークの支援に申し込むことが可能です。

申請方法

バターフィールド基金への申請の申請締切日は毎年12月15日の1回のみで、翌年の3月に審査されます。そのため対象は翌年の3月15日以降から実施される事業が対象となります。バターフィールド基金の申請はロンドン事務所のみで受け付けていますので、申請書及び下記の必要書類はロンドン事務所へご提出下さい。

・ 予算案
・ プロジェクト内容
・ プロジェクト実施スケジュール
・ 専門家2名からの推薦状 (推薦者は必ず申請者とは異なる機関に所属し、申請事業に直接関わっていない人であること。)
・ 日本もしくは英国の受け入れ先からの受け入れ確認書もしくは招待状
・ プロジェクト参加者全員の履歴書
・ 倫理審査承認証明書

推薦者は推薦状に必ず下記について明記してください。
・ 申請者は申請プロジェクトを実施するために必要かつ適切な資格と経験を有しているか。
・ 申請プロジェクトは科学的に有効であり、よく計画の練られたものであるのか。
・ 申請プロジェクトによる倫理的影響はあるのか、また適切に対処されているのか。
・ 申請プロジェクトによる研究成果は今後の医療ケアや治療に実践的な影響を及ぼす可能性はあるのか。
・ 申請プロジェクトによる研究は日英両国に相互利益をもたらすかどうか。

バターフィールド基金の申請フォームはこちらへ