ステュデントシップ

ササカワ日本研究奨学金

当財団は日本財団と共同で英国の大学における日本研究の促進と日本専門家育成を目的としたササカワ日本研究奨学金プログラムを共同で実施しています。このプロジェクトは毎年30名ほどの大学院生にそれぞれ約1万5千ポンドの奨学金を提供しています。
この奨学金プログラムは、2008年から2013年までの5ヵ年に渡り日本財団からの支援を受けて英国の主要大学12校に13の現代日本研究の講師ポストを設置したササカワ・レクチャーシップ・プログラムの実績を土台に開始されました。

レクチャーシップ・プログラムに続いてこのササカワ日本研究奨学金プログラムは財政難で危機的状況にあった英国の大学における日本研究を維持進行することに大きく役立ち、更に進展させることができました。また、将来の有能な日本専門家の育成に大きく貢献できていると思います。

様々な理由により日本研究に従事する大学院生への支援が制限されている現在、このササカワ日本研究奨学金プログラムは英国の大学や高等教育機関に既存する、もしくは新しく設立される日本研究及び日本語教育の学部や学科を通じて奨学金という形で支援することを可能にしています。

申請方法

学生個人が直接財団に奨学金の申請をすることはできません。申請は英国の大学もしくは高等教育機関を介してのみ可能となります。申請を希望される大学や団体は、まず当財団のロンドン事務所に詳細をお問い合わせ下さい。次期プログラム(2023年10月-2024年9月)についての申請受付は終了しました。

これまでに奨学金が提供された大学・団体:ボーンマス芸術大学、バーベック大学、 ブリストル大学、ケンブリッジ大学、カーディフ大学、コートールド美術研究所、ダラム大学、エジンバラ大学、エクセター大学、キングス・カレッジ・ロンドン、リーズ大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、マンチェスター大学、ニューキャッスル大学、オックスフォード大学、オックシャスフォード・ブルックス大学、シェフィールド大学、SOAS (ロンドン大学), セント・アンドリュース大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、セントラル・ランカシャー大学、イーストアングリア大学、ワーウィック大学、ウェスト・ロンドン大学、ヨーク大学

発表会議

グレイトブリテン・ササカワ財団はササカワ日本研究奨学金の奨学生に向けて2021年11月に実施されたオンラインイベントに続いて、2022年2月には2019年11月以来となる”対面”イベントを開催しました。2月24日の木曜日の午後にノリッジのセインズベリー日本芸術文化研究所(SISJAC)が主催したイベントでは、奨学生が集まり情報交換をしながらネットワークを築き、また卒業生によるプレゼンテーションが行われました。

イーストアングリア大学日本研究センターの所長でもありSISJACの副所長、Simon Kaner氏からの歓迎を受け、GBSF事務局長であるジェニー・ホワイトが、分野問わず研究者同士がアイディアを交換するこの様な集まりが日本研究の継続的な発展のためには不可欠であると開会の辞を述べました。その後、奨学金を受給した卒業生たちによる発表の場が設けられました:Max Warrack(ウォーリック大学政治国際学部)、Nick Bradley博士(“The Cat and the City”の著者/ケンブリッジ大学クリエイティブ・ライティングのティーチングアシスタント)、Christopher J. Hayes博士(ティーズサイド大学観光イベント講師/GBSF奨学生同窓会コーディネーター)、Mareike Hamann博士(セントラルランカシャー大学日本研究所、共同所長)

イベントの最後には参加者同士のフリー・トークとネットワーキングのための時間が設けられ、学生達は現在の研究をしている関心分野やこのパンデミックの間に直面した様々な問題などについて意見交換しました。イベント終了後はセインズベリー日本芸術文化研究所が主催するレセプションが行われ、芸術・人文科学部の副学長、Sarah Barrow教授から歓迎の挨拶を頂きました。その翌日は、多くの奨学生がイーストアングリア大学にて開催された英国日本研究協会(BAJS)/国際交流基金主催による大学院生を対象としたワークショップに参加しました。GBSFのスタッフも参加し、財団の支援について案内させて頂きました。そして最後に、林駐英大使によるスピーチと日本酒のレセプションでこの日を締めくくりました。

イベントを主催して下さったSISJAC、そしてササカワ日本奨学金プログラムと今回のイベントを支援して下さった日本財団に感謝します。